初めてピアノを弾こうとするとき、子供であればピアノ教室の先生の指示の通りに練習をします。
しかし大人であれば、目標の楽曲はあれど一体どこから始めていいものか。
またはこのまま習っていて良いものかと、戸迷うこともあるでしょう。
今回は、一般的にピアノを習う時に使用されるオーソドックスな教本を、難易度が低いものからご紹介します。
目次
バーナム ピアノテクニック
バーナム ピアノテクニックは、指を鍛えるために使用されます。
棒人間の表紙が多くの人の印象に残る教材ですね。
某人間が体を動かすように、指の体操だと思って楽しく取り組むのが良いでしょう。
ひとつひとつのタイトルが「スキップ」「階段のぼり」など分かりやすいものが多いので、どのように指を動かしたらいいのかを感覚的に理解して基礎ができあがっていく点がおすすめです。
バイエル(上・下)
バイエルについては多くの人の間で賛否が分かれて話題になっている教材です。
20年ほど昔は、ピアノと言えばバイエルからと言っても過言でないくらい、習っているみなさんはあまり疑問を持たずバイエルを通過しました。
バイエルが良いものか悪いものかと言うよりも、どんな教材なのかに着目すると、自分にとって必要かどうかが分かるのではないでしょうか。
バイエルのメリット
日本での認識がとても高く「どこまで弾けるようになった?」という情報交換が出来るので、ピアノを習っている子供同士だとお互いに刺激になります。
ピアノを弾くための基礎が盛り込まれているので、バイエルを一通り終えれば、楽譜が読めるようになっているのではないでしょうか。
やはり歴史があるので、クラシックを長く続ける人にとっては「やっていて当たり前」と認識されることも多いです。
また、幼稚園教諭や保育士などのお仕事に就く勉強をする際は、バイエルが弾けることを求められるようです。
バイエルのデメリット
長くクラシックを習う予定であれば、これほど認知度が高いものについて除外する理由はあまりないと思います。
しかし、多くの方の共通認識になるのが「バイエルは挫折者が多い」という事実ではないでしょうか。
特に大人になってからポップスの曲が弾けることを目標に趣味で練習される方にとって、日常的に練習するにはバイエルはあまりにも曲数が多すぎるのです。
子供たちが挫折してしまうのも、バイエルの堅苦しさに原因があるようです。
これはあくまで基礎練習(吹奏楽で言えば音階練習・野球で言えば素振り)の範囲内だということを意識して、ほかの曲の練習も併用したほうがいいかもしれません。
ブルグミュラー25の練習曲
ブルグミュラーになると、1つの曲に数字ではないタイトルがつきピアノを弾くのが楽しくなるでしょう。
これはただ単に実力がついてきたとか、楽譜に慣れたということだけでなく、今まで使用してこなかった指の使い方を曲中で使用したり、ペダルの指示が出てきたり、より曲の表現が豊かに出来るようになるからです。
ブルグミュラーが愛される理由
ブルグミュラーはバレエ音楽の作曲家としても有名で、とても繊細で美しいメロディの曲が多いです。
「タランテラ」「貴婦人の乗馬」など情景が想像しやすく、一つ一つの曲に小さなストーリー性があります。
大人になってからピアノを始められる方で曲の表現力をつけたい方は、まずブルグミュラーを目標にされてはいかがでしょうか。
ブルグミュラーの次は?
「ブルグミュラー25の練習曲」を終えていれば、市販の初級~中級程度の楽譜を読むのに苦労はしないでしょう。
ショパンなどのクラシック曲が目標の方は、次はソナチネアルバムへ進むことをおすすめします。
指がまだ鍵盤に慣れておらず、弱いようであればツェルニーも必要になるかもしれません。
もしも、ポップスが目標であればブルグミュラーを終えた時点で、ポップスの初級の楽譜を使用して、目標の曲が弾けるか試してみましょう。
ポップスは楽譜の編曲者によってさまざまなアレンジがしてあり、徐々に難易度をあげていくと良いです。
さいごに
せっかくピアノを習っても、退屈で続かないということはとても残念です。
みんなやっているからという理由だけではなく、自分がどんな目標を持っているかによって選ぶ練習曲は全く変わってくると思います。
また、「今はこの本だけに集中しよう!」とするより、いろんな曲を弾いてみるほうが指を動かす機会も増えます。
曲に関する知識も増えていくので、是非色々な曲にチャレンジして、ピアノを楽しむところから始めてください。
音楽は文字通り「音を楽しむ」ものです。最近は初級の楽譜も充実しているので、目標を達成出来るように楽しみながら練習をがんばってください。
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