ピアノで聴かせてくれる洋画は、人々の感動を誘います。近年では、日本映画作品にも、ピアノ曲が泣ける日本映画作品が何作品か制作されています。
その中でも、「天才」、「奇才」と呼べるピアニストの卵達を主人公とした映画を集めてみました。ぜひおすすめしたいので、紹介させていただきます。
目次
「四月は君の嘘」
あらすじ
待ち合わせた公園でであった彼女・宮園かをりはバイオリニストで、コンテストでめちゃくちゃな曲をひく一風変わった女の子でした。
譜面通りではないけれど人を惹きつける演奏は、主人公・有馬公生の心を魅了します。
ピアノの弾けなくなっていた彼をかをりは伴奏者に任命します。彼は演奏の途中でピアノの音が聞こえなくなるというトラウマを抱えていました。
それは、彼の母親の死が原因でした。かをりと共演することで、克服することができたと思われたのですが・・・
みどころ
「四月は君の嘘」は漫画家・新川直司さんの作品で、テレビアニメも放映されています。
主役・有馬公生役の山崎賢人とヒロイン・宮園かをり役の広瀬すずとの「デュオ」がみどころです。
コンクールではあり得ない型破りの演奏は、入賞こそしませんでしたが、聴くものを惹きつける演奏でした。
かをりが最初にコンクールで演奏したのは、「パガニーニ:24のカプリース24番」です。
コンクール二次予選(デュオ)では、「サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ」が演奏されます。
ガラコンサートでは、「クライスラー/ラフマニノフ:愛の悲しみ 」(ピアノ独奏)が演奏されます。
どれも、独創的な演奏で、面白いです。
最後に公生がピアノコンクール本選で「ショパン:バラード第1番」を演奏します。
これが一番の山場となります。
切ないラブストーリーなので、ハンカチをお忘れなく。
あらすじ
小学5年の生雨宮修平は4歳からピアノを習っていて、ピアニストをめざしていました。
修平は、転校先で一ノ瀬海に出会います。
彼は森に捨てられていた「誰にも弾けないピアノ」を弾きこなすことができました。
修平と海は、ピアノがきっかけで友達になります。
しかし、海のピアノの才能と自由気ままな性格が災いして、海は修平に絶交されてしまいます。
それでも、海がピアノコンクールにでる意思があると聞くと、修平は海に会いに彼の家へ行きます。二人は仲直りし、レッスンに励み、コンクールに出場します。
解説
「ピアノの森」は、一色まことさんによる青年漫画が映画化されたものです。
海が「誰にも弾けないピアノ」が弾けるからといって、決して、ファンタジーではありません。
それにはキチンとした理由があります。
ピアノにまつわるエピソードは、ピアニストである阿字野壮介との出会いに繋がります。
「ピアノの森」は、現在NHKにてテレビアニメ化にもされていて、映画は、海と修平の二人が出会った小学生の時の話です。
この時のコンクールで丸山 誉子とも出会っていて、彼女は海に「便所姫」とあだ名されています。
小学生の時の話のみである分、丁寧に描かれていて、それ故に、面白いです。
みどころ
コンクールでは、修平は「モーツアルト・ピアノソナタK.310第1楽章」を弾き、誉子はバッハの「イタリア協奏曲第3楽章」、海は「モーツアルト・ピアノソナタK.310第3楽章」を演奏しています。
修平や誉子の演奏は、正確で美しい音色を聴かせてくれます。
海も最初は正確な演奏だったのですが、「自分の音ではない」というジレンマから抜け出し、後半からは、独創的な演奏を聴かせてくれます。
のだめカンタービレ 最終楽(前編)
ピアノや音楽を題材とした作品ではおなじみの、「のだめカンタービレ」です。
この作品を大好きな方は多いのではないでしょうか?
あらすじ
のだめこと野田めぐみと千秋がパリにきて一年が経ちました。
千秋は、指揮者コンクールで優勝したにもかかわらず、2位であったジャン・ドナデュウに「デシャン・オーケストラ」の常任指揮者の仕事を奪われてしまいます。
「ルー・マルレ・オーケストラ」の常任指揮者となります。「ルー・マルレ・オーケストラ」は以前いたメンバーがかなり辞めてしまっている上に、資金のない貧乏オケでした。
みどころ
「のだめカンタービレ 最終楽章」は、二ノ宮知子さん原作の漫画をドラマ化した「のだめカンタービレ」の続篇を映画化したものです。
「ルー・マルレ・オーケストラ」は、オケも貧乏なのですが、メンバーも貧乏で、練習もままならない、しかもエキストラよりも団員がヘタクソ・・・そんなオーケストラです。
独裁者のようなメンバーもいて、前途多難です。
そんなオケをなんとかしてしまうのが、この物語のみどころです。
また、コンサートでは、「ラヴェルのボレロ」が千秋の解説つきで聴けるのですが、めちゃくちゃヘタクソです。
その後、彼らは練習を重ね、再びコンサートを開きます。チャイコフスキーの「序曲『1812年』」をオーケストラの演奏で堪能できます。
もちろん、素晴らしい演奏です。
また、この映画は、なんといっても、千秋の「指揮振り」が見せ場です。
指揮者がピアノを弾くことで、オーケストラの統率をするという感動のシーンです。
劇中もクラシックが導入されていて、コンサートホールさながらの映画です。
また、中国の有名ピアニストである「ラン・ラン」がのだめのピアノの吹き替えとして、参加した事でも話題になりました。
のだめの昇級試験のシーンで弾く「トルコ行進曲」はのだめらしい独創的な演奏であり、音の粒が恐ろしいほどに揃っています。
ラン・ランの演奏はだめのキャラにぴったりであり、ここのピアノは必見のシーンです。
のだめカンタービレ 最終楽(後編)
あらすじ
のだめは千秋と、ラヴェルの「ピアノ協奏曲 ト長調」をデュオすることを目標にして、レッスンに明け暮れていました。
早く千秋に追いつきたいと、焦ってもいました。
しかし、千秋がルイと共演コンサートをひらき、「ピアノ協奏曲 ト長調」を演奏してしまいます。
のだめは二人の完璧な演奏を鑑賞し、頑張る意欲を失います。
そんな中、失意ののだめをシュトレーゼマンは、分の指揮するコンサートに出演させます。
コンサートは大成功でしたが、のだめは姿を消してしまいます・・・
みどころ
「のだめカンタービレ 最終楽章(後編)」は、「のだめカンタービレ 最終楽章(全編)」の続篇です。
千秋とルイの共演演奏シーンや、シュトレーゼマンのコンサートでショパンの「ピアノ協奏曲第1番」を弾くシーンもみどころです。しかし、一番のみどころは二人の恋の行方でしょう。
まとめ
音楽の好きな方にお勧めの映画ですが、音楽に興味が無い方でも楽しめます。
導入されているクラシック音楽も小難しい選曲ではなく、人気の高いものばかりなので、心地よく聞くことができます。
まさに、「自宅で、映画とコンサートが楽しめる」作品です。
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