【洋画限定】ピアノが出てくるおすすめ映画3選+α

ピアノやピアニストが登場する印象的な映画をまとめました。

観客及び評論家から高く評価された名作ピアノ映画3作品と、ちょっと変わり種な映画1作品を紹介したいと思います。

 

今回紹介するのはヨーロッパで製作された映画が多めなので、芸術性の高い作品が多いところが特徴です。

 

ピアノが登場する映画を見たい、と思った時に参考にしてください。

 

海の上のピアニスト

海の上のピアニストは、「1900」(ナインティーン・ハンドレッド)と呼ばれるピアニストの主人公の一生を描いています。

 

1900は、大西洋を往復する豪華客船ヴァージニアン号の上で産み捨てられた赤ん坊でした。彼は船員たちに船の中で大切に育てられ、いつしか船専属のピアニストとして成長していきます。

 

そのうち、船の中でしか見ることのできない奇跡のピアニストという名声を得ます。

彼は船の中で生活し、恋に落ち、そして船とともに年を重ねていくのです。

 

しだいにかつての仲間たちが船を去っていく中、生涯一度も陸地に降りたことのないピアニストはある決断を下すのでした。

海の上のピアニストの魅力

この映画は、一度も陸地を踏んだことのないピアニストという主人公の設定です。

彼は幾度か船を降りるチャンスがありますが、そのたびに陸地を踏む機会を見送り、仲間たちと別れることを繰り返します。

 

人生は決断の連続、そしていろんな人との出会いと別れが折り重なったもの。

 

儚くも喜びにみちた人生というテーマを、船を降りられないピアニストを通して鮮やかに描き出します。

 

ジャズの創設者と言われる、ジェリー・ロール・モートンと1900のピアノ対決シーンも見もの。両者のテクニックが存分に披露され、オシャレな演出と相まって手をたたきたくなるほどの名シーンです。

 

戦場のピアニスト

ナチスドイツ統治下のポーランドを舞台に、戦争の凄惨な現実と過酷な状況で輝く希望を対比させて描いた大傑作です。

カンヌ映画祭ではパルムドール(最優秀作品)を受賞しています。

 

主人公は、ユダヤ系ポーランド人の実在したピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマン。

カフェのピアノ弾きとして働いていましたが戦争の激化により、1942年に強制労働施設に送られそうになります。

 

しかしユダヤ人ゲットーの警察署長ヘラーに助けられ難を逃れますが、その後隠れ家に住むも、ナチスの将校に発見されてしまいます。


シュピルマンがピアニストだと知った将校は、ピアノを目の前で引くことを命じピアノを弾くことなりますが果たして、、、?

戦場のピアニストの魅力

この映画の凄いところは、ナチスによる残虐な行為をあっさりと描写しているところです。

スクリーン上では、次々と一般市民への暴力や殺人が展開されますが、その行為は音楽やセリフもなく淡々と行われます。

 

暴力や憎しみが日常と化してしまった状況を表すには、これ以上に効果的な演出はないでしょう。

 

シュピルマンの愛した故郷ポーランドが破壊しつくされる様は、見ていて非常に辛く苦しいものです。
だからこそ、どんな悲惨な状況でもピアノを手放さないシュピルマンに観客は心を打たれます。

 

全編を通じて暗く重苦しい作品ですが、シュピルマンが奏でるショパンの旋律が物語に一陣の風を吹かせます。

この作品において、ピアノはポーランドの人々の希望を象徴するアイテムです。

 

暗い時代であっても、国境を越え芸術が人々の心を照らす可能性を感じられるでしょう。

ピアニスト

ヨーロッパ映画界最大の問題児、ミヒャエル・ハネケ。

人間の暗い側面を挑発的に描くハネケが、恋愛をテーマに選んだ結果完成したものがこのピアニストです。

あらかじめ言っておきますが、ショッキングなシーンも多いので心臓の弱い人にはお勧めしません。

 

主人公のエリカは名門音楽大学でピアノ教師をしているアラフォー独身女性。

厳格な母親のもと、幼いころからピアノ漬けの日々を送ったため、恋愛経験は皆無でかなり性癖をこじらせてしまったもよう。

 

そんな彼女に対し、イケメンで将来有望な学生ワルターが迫ってきます。

当初は戸惑うエリカでしたが、しだいにワルターに溺れ、倒錯的な関係を結ぶようになるが・・・。

ピアニストの魅力

この映画では、規律正しいピアノ教育が、エリカを縛りつける母の象徴として使われています。
作中に使われるピアノ曲の整然とした美しさに対し、人によっては醜悪と感じるほどのエロティックな映像。

 

このギャップが堪りませんね。

 

人間という生き物の二面性を見事に表した表現だと感じました。
ハネケ作品は鬱映画の代名詞のように扱わており、鑑賞する際にはメンタルが削られることを覚悟してください。

 

ガタカ

ガタカは遺伝子操作が当たり前になり、生まれつきの遺伝子によって公然と区別が行われる世界を舞台としたSF作品です。

 

自然妊娠で生まれた主人公は持病をもち、「不適正」と判定されてしまいます。
彼は宇宙飛行士になる夢を持つのですが、「不適正」のためスタートラインにすら立つことができません。

 

夢をあきらめれない彼は、非合法な手段を使ってでも宇宙飛行士になるための努力を重ねるのです。

ガタカの魅力

ガタカは直接ピアノを題材にはしていませんが、ピアノが関わる名シーンが存在します。

主人公が恋人と一緒にピアノコンサートを聞きに行くシーンがあるのですが、そこで登場するピアニストは、なんと指が6本ある遺伝的な異常をもった人物です。

しかしそのピアニストは先天的な障害を逆手に取り、彼にしか弾けないピアノを披露します。

遺伝的差別に屈しないピアニストの姿勢が、主人公の希望になっていることを示唆しており、ほんの数分の短いシーンですが、力強いメッセージがこもっていて大好きなシーンです。

まとめ

映画にピアノが登場した場合、監督の演出に注目してみてください。

ピアノというアイテムを通じて、監督は観客に向けたメッセージを送っています。

演出に注目することで、より一層映画を深く楽しめるようになりますよ!

 

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