クラシックピアノファン必見!無料で楽譜がDLできるサイトを紹介

クラシック音楽の楽譜は、なかなか値が張るものですね。

楽器店でいろいろな版を見比べるのはとても楽しいですが、できることなら無料で手に入れられないものかしら…と、誰でも思うものです。

しかし実は、わたしたちがよく耳にするクラシック作品の多くは、作曲者の著作権が切れています。

パブリックドメイン(公共の財産)として扱われている楽譜をダウンロードすることができるのです。

この、とても便利なクラシック無料楽譜サイトをご紹介いたします。

1.ペトルッチ楽譜ライブラリーのご紹介

ペトルッチ楽譜ライブラリー(国際楽譜図書館プロジェクトimslp)

2006年に、当時18歳だった学生によって開始されたプロジェクトであり、2018年4月現在、43万冊の楽譜を所蔵しているとのことです。

この楽譜のほとんどのものがパブリックドメインであり、自由にダウンロードして使うことができます。

このプロジェクトを利用するには、寄付を求める文言が出てきますが、とくに協力をしなくても使うことができます。

ですが、ヘビーユーザーの方は、心付けを添えてもいいですね。

古い版のものがパブリックドメイン作品として公開されていますので、現在の市販版とは若干異なる雰囲気の海外楽譜ではあります。

ですが、曲の内容を知りたいというだけであれば、十分参考になります。もちろん、そのまま演奏に使うこともできます。

2.ペトルッチ楽譜ライブラリーのメリット

無料に公開されているからこそのメリットが数多くあります。
ペトルッチ楽譜ライブラリー、ヘビーユーザーのわたしの視点でお伝えいたします。

2-1メンバーに配布できるメリット

まず、ダウンロードした人が、共演メンバーや生徒さんに配布しても、著作権上なんら問題が起きません。

これはとても大きいメリットです。

この楽譜をたたき台にして、メンバーでアレンジを加えたい、レッスンを拡げていきたい、という場合に大変役に立ちます。

市販の楽譜を手に入れなくても、十分に、曲の内容を皆で共有することができます。

2-2ネット上で共有できるメリット

インターネット上に楽譜が公開されているので、離れたメンバーと同じ譜面をダウンロードし、それを見ながら練習をすることが可能です。

ピアノ伴奏が必要な楽器や、ピアノアンサンブルの編成の演奏をする場合、通常はまずメンバー分の部数の楽譜を用意することが必要です。

そのやりとりは大変な手間で、演奏者の練習時間が少なくなってしまいますよね。この工程を省くことができるのは大変有意義です。

2-3当時の楽譜に迫ることができるメリット

また、公開されている古い版は、市販では見られない貴重な資料でもあります。

作曲家オリジナルの楽譜も含まれていることがあります。

印刷楽譜にはない微妙なニュアンスや、のちの校訂者の考えが入る前の楽譜というのは、大変な価値のある楽譜です。

臨時記号のあるなしや、書き直された跡など、当時の状況を読み解いていくことには、たまらない面白さがあります。

3.こんな活用法もあります。アレンジ楽譜も参考に。

いろいろな編曲版も合わせて公開されているのも、面白いところです。

たとえば、オーケストラ編成の作品をピアノソロやピアノ連弾にアレンジしたものなども、見つけることができます。

こちらは、サンサーンスの動物の謝肉祭を検索した結果ですが、さまざまな編成でアレンジされた楽譜を探すことができます。

また、シンプルな原曲をいろいろなピアニストが豪華にアレンジした作品も、おさめられています。

たとえば、シューマンの歌曲をリストが編曲したピアノ楽譜、といったものも「シューマン」のカテゴリーの中で見つけられるので、大変便利です。

無料楽譜でここまでバリエーション豊かに公開されているとは、びっくりしますね。

4.ペトルッチ楽譜ライブラリーのデメリットとは

良いところしかないようなペトルッチ楽譜ライブラリーですが、日本語で注釈が書かれたものはない、と思ってください。

どういう練習をすればこの曲を弾けるようになるか、といったことや、

参考にしたい指使い、作曲者があえて書かなかったスラーやスタッカートの含み表現のように、教則本としての親切なアドバイスは書かれていないことがほとんどです。

初心者の方の練習用には、日本の出版社からでている楽譜の方がお勧めかもしれません。

5.まとめ

ペトルッチ楽譜ライブラリーは、文学でいえば青空文庫のようなものです。人類の優れた遺産として、自由に共有することが許されています。

共有財産であるパブリックドメイン楽譜を積極的に使うことで、わたしたちのクラシック音楽はより豊かになっていきます。

今まで知らなかった作品や作曲家に出会う機会も、自由に与えられ、音楽表現はより多様性を持っていくでしょう。皆さんもぜひ、開かれた楽譜を活用してみてください。

※ご使用の際は、著作権の欄にパブリックドメインの表記があるかどうかを、念のためご確認くださいね。著作権の年数には国により差があり、「全ての国でパブリックドメインと認められているわけではない」という但し書きがついている楽譜も若干ながらあります。

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